梨木さんのエストニア紀行のなかで紹介されていた絵本。図書館で検索したら、書庫に入っていた!
1944年、エストニアからスウェーデンにたった1人で亡命した当時14歳の女の子、のお話。リンドグレーンの本の挿絵の、イロンさんの、自叙伝てきな絵本だそうで。
唯一の家族で味方だった犬さんがドイツ兵にうちころされたエピソード。この犬さんは「犬」としか表記されていない所に哀しみの深さが伝わってくる。
エストニアを逃れてスウェーデンで新たな居場所を得た時には、本当に良かったと泣けて泣けて仕方ない。
でもエストニアはほんとうに素敵なところだったということがよくわかる。戦争さえなければ。
戦争中は世界の色々なところでこういうようなことがあったということがよくわかる絵本。
そんな体験で真っ暗だったイロンさんのこころを救ったのが、描くこと。そう知ってから改めて絵を見るとまた、なんといったらよいやら、感慨深い。
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