かがみの孤城(辻村深月)

かがみの孤城(辻村深月)
2018本屋大賞!
いつも行く珈琲屋さんの奥さんが、予想外のラストで面白かったと教えてくれたので、折角だから読んでみた!


学校に行けなくなったこころちゃん(中1)が、かがみの向こうの不思議な世界(異次元空間?)で仲間と出会い、成長する物語。
さくさく軽いよみくちでどんどん読める。中盤なんか色々分かってくるとああ、と思ってちょっと飽きるけど、怒涛のラストは、おおー。となった。

予想外のラストときいていたから、最後全員喰われておしまいとかだったらどうしよう(笑)とか、色々考えちゃったけど、良いふうに終わって良かった(笑)


うんうん!さくっと読めて、伏線もガンガンあって最後にドッカーン!バーン!ていうのは分かりやすくてとっても良い!


けど、、、、
ウーンこれが本屋大賞??なぜー?
というかんじは、、、個人的にはあった、、、けどまあ、、、


10代の子の内面がかなりしっかり描かれているし、かなり読みやすいから、こころちゃん世代の中高生の子たちやその両親とか、学校関係者とか(笑)あとは普段あんまり本を読まない人とかそういう方々におすすめかなあ。と。。。
あ!でもそうかそうか本屋大賞っていうのは、そういう、普段あんまり本を読まない方々にも楽しい本をがっつり読んでもらいたい、っていう思いのイベントか。成る程本屋大賞、そういうことね!(笑)



まあ
現実世界として描かれている学校や親子の問題こそが、私にとっては、はるか遠い幻の世界だから(笑)そういうふうに思うんだろうか。

この本をおすすめしてくれた珈琲屋さんの奥さんは、お子さんが丁度こころちゃんぐらいだから、親世代(親目線)として、刺さるテーマだったんだろうな。

それでも、私が仕事に行かなくなったのも、ちょっと不登校寄りな理由ではあるから、、、(何があったわけではないけど、)拠り所の無いところに毎日行かなきゃなのは辛いよねーってそれはすごーくすごーくわかる。


学校や仕事なんて、行きたくないなら行かなくて良いんだ。


そういう現実に疲れたら、みんな「自分の孤城」で好きなだけ休めれば良いんだよね。

ただ、今の日本社会全体的にそれを絶対許さない。それが問題。。。。休んでも休んでも安まらない。。。

こういう孤城みたいな場所が、現実の世界に絶対必要だけどねー。。。(勿論、そういう子たちを救済するような活動をしている団体もたくさんあるわけだけど、)

このお話の子どもたちみたいに、なんでも願いが叶う秘密の部屋の鍵さがしだとかまではいかないまでも、ワクワクするようなネタがあって、それに向けて子どもたちだけで主体的に取り組んで、話し合ったり、作戦を立てたり、協力したり、けんかしたり、なかなおりしたり、っていう経験が、「次のステップへの鍵を探すような体験が」この時期の子どもたちには絶対必要。

こういう、集団のなかでなかなかうまくやれない子たちが前向きな気持ちで自分らしく暮らせる社会になると良いなあ、などとおもう。

この作者、、、随分教育関係のこと勉強してるなあ。もしかして教育関係者?と思ってプロフィールみたら、やはり(笑)教育学部でてるかたなのね(笑)なーんだ納得。

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